美容系クリニックへの転職を考えるけど、離職率が高いと聞いて不安…
離職率が高い理由ってなんだろう?
離職率が高いと聞くと、美容看護師への転職後続けられるのかと不安を感じてしまいますよね…
美容看護師歴6年目の筆者が、美容看護師の離職率の実際と離職後に進む道についてお伝えします!
私が現場で見てきた、離職の理由や離職後の仕事について紹介します!
- 美容看護師の離職率が分かる
- 実際の離職理由が分かり、美容看護師が自分に適しているか分かる
- 離職後に進む道が分かる
美容看護師の離職率
看護師全体の離職率は2022年度の調査で11.6%でした。
正式な統計はないですが、美容看護師の離職率は約20~30%と言われています。
看護師全体の離職率にと比較して、倍近い数字です💦
正規雇用看護職員の離職率は 11.6%、新卒採用者の離職率は 10.3%、既卒採用者の離職率は
「2022 年 病院看護実態調査」 結果 2023年3月31日 公益社団法人 日本看護協会 広報部より
16.8%と、いずれも昨年調査よりも増加している
では、なぜ美容看護師の離職率が高いのでしょうか?
美容看護師の離職率が高い理由と、実際に現場で聞く声を紹介します。
離職率が高い理由3つ
同僚の離職理由には共通点が多いです。
様々な離職理由がありますが、その中でも多い理由を3つ挙げていきます。
1.仕事内容の違い
病棟と美容クリニックを比較すると、必要となる看護技術や看護師の在り方も異なります。
美容看護師って想像以上に病棟の技術を使わない…
実際に働いてみると、技術は新しく覚えることが多いです。
看護師として業務を行うので、基礎的な知識、技術は必要ですが、美容看護師として新しく覚える知識、技術がほとんどです。
また、美容クリニックは自由診療なので、「お客様」の要素も強くなり接遇のスキルが求められます。
研修中に言葉遣いや立ち振る舞いをかなり注意されました💦
美容看護師の筆者が、美容看護師と病棟看護師の違いや美容看護師の特徴をまとめたので、転職に失敗したくない方はぜひ読んでみてください!
2.看護技術の向上が難しい
美容クリニックでは、病棟時代の知識や技術を使う場面が少なくなります。
そのため、病棟看護師としての経験値を上げることが難しいです。
最終的には病棟看護師の道を選ぶかも…
辞めた同僚の中には、病棟で使う看護技術の向上が難しく将来を不安に思う人も多かったです。
病棟での看護技術の向上を継続的に行いたい人は美容クリニック勤務は慎重に考えた方が良いでしょう。
また、同じ美容クリニックでも、外科や皮膚科でもそれぞれ仕事内容が異なります。
美容外科はオペが多いため、美容皮膚科に比べると看護技術の使用頻度が多いです!
看護師の基礎的な技術を維持しつつ、美容医療に関する知識も身につけたい人は美容外科を検討するのもおすすめです。
3.出勤・退勤時間が遅く家族との時間がとりづらい
多くの美容クリニックは朝10時~夜19時の勤務体制が多く、出勤・退勤時間が遅いです。
特に女性は、年齢を重ねてライフステージが上がると、美容クリニックの勤務体制が合わないと感じる人も。
結婚、出産を経て、子どものお迎えの時間や、家族時間の確保に悩むママさんもいました…
もちろん時短勤務が可能ですが、始業開始時間が遅いため、その分お給料が下がってしまいます。
そのため、退勤時間が早い外来や、一般クリニックに転職を考える人もいます。
中には、出勤時間が遅いことが利点と言っているママさんも!
出勤時間が遅いことを生かし、自分の準備を後回しにして、子どもの準備に時間を割けるため心にゆとりが生まれるそうです。
出退勤が遅いのは、ある意味メリットかも!
ライフステージが上がっても、考え方によっては美容クリニックの勤務時間も利点になりますね。
4.看護師の平均年齢が低い
美容クリニックでは病棟と比べて年齢を不安に思う方もいるのではないでしょうか?
もちろん年齢制限はありませんが、実際に病棟と比べて平均年齢が低いことも事実です。
私の働く美容クリニックの平均年齢は29歳です!
病棟看護師の平均年齢は40歳~44歳(令和2年_衛生行政報告例_就業医療関係者_概況 (mhlw.go.jp))であり、美容クリニックと比較し、かなり年齢差があることが分かりますよね。
年齢差があると浮いちゃうかも…
実際は美容クリニックでも年齢が上がるにつれ、役職についたり運営側へ回るなど、様々なキャリアプランが用意されています。
私のクリニックでも40代のママさんがいます!
私の経験では、年齢が美容クリニックを辞める理由になった人はいません。
どちらかというとライフステージが上がり、生活リズムが合わなくなったことが理由で辞める人が多いです。
離職後の進む道
実際に現場で、離職後に進む道は大きく分けて4つです。
病棟にもどる
私が実際に見てきた中では、病棟に戻る人が多いです!
多くの看護師が、美容クリニックに転職する前は病棟にいたため、給与形態や勤務体制のイメージがつきやすく病棟を選ぶようです。
病棟での働き方はすでに知ってるし、今までのスキルを活かせるのもいいな!
実際に美容で働き病棟が向いてると」感じつ人
美容系クリニックへ転職
その次に多いのが同じ美容系クリニックへの転職。
美容クリニックでも場所によって扱う施術が異なっていたり、美容「皮膚科」なのか「外科」なのかでも仕事内容が大きく異なるからです。
美容看護師として更にレベルアップしたいから、次も同じ美容系のクリニックを選ぼうかな!
アートメイクアーティスト
そしてここ最近は、アートメイクアーティスト(アートメイク専門看護師)の道に進む人も。
同じ美容業界でも自分のセンスとスキルが試される部門ですが、働きながらアートメイクの勉強をして新しい看護師としての働き方を選ぶ人もいます。
美容クリニックで働くと看護師として色々な働き方があるんだなあと実感します!今では看護師として新しい生き方・働き方を見つけるため模索する毎日です。
看護師を活かしつつ企業へ転職
最後に、看護師の免許を活かしつつ一般企業へ産業保健看護師として転職する人も過去にいました。
産業看護師とは、一般企業で看護師として企業で従業員の健康管理を行う看護師です。
労働に関連する健康障害の予防、労働者の生涯にわたる自律的な健康行動の確立、労働者が健康で安全に働き続けることができる職場環境づくり、さらには職場風土の醸成に寄与するものである。
産業保健看護の定義について – 日本産業衛生学会 産業保健看護部会 (sangyo-kango.org)
一般企業への就職になるので、これも看護師としての新しい働き方ですね!
まとめ
今回は、美容看護師の離職率と離職後の就職先についてお伝えしてきました。
- 美容看護師の離職率は一般的な看護師の離職率と比べて高い
- 美容看護師に向く人・向かない人が分かれる
- 一般的な看護技術の向上は難しい
- 看護師として働く道は病棟以外にもたくさんある
実際に働いていて、病棟での仕事に疲れたからとりあえず美容クリニック…という方たちは早期にやめていく印象が強いです。
美容施術を受けに来る患者様を相手にする以上、美容に興味があり、新しいことを学んでいこう!という意思がないと厳しい世界です。
逆に、美容に興味があり自身も美容施術を受けていたり、看護師として新しい働き方をしたい!という方には向いている環境です。
入職を考える前に、美容看護師の仕事内容や職場環境のリサーチや、これからのライフプランを考えてみることが大切ですね!
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